JSLの試合の仕組み

サッカー選手

日本のサッカーは現在、JリーグとJFLの2つのリーグを中心に回っていますが、これらのリーグには前身が存在します。それが、1965年に創設された日本サッカーリーグ(JSL)です。

1964年の東京オリンピックで、サッカー日本代表はベスト8の成績をのこしました。これを受け、日本のサッカーレベルのさらなる向上を目的として創設されたのがJSLです。創設からしばらくの間は8チームによるリーグでしたが、1972年に2部制を導入してからは徐々にチーム数が増えていき、最終的には1部リーグは12チーム、2部リーグは16チームにまでなりました。2回戦総当たりによるリーグ戦や勝点を最優先とした順位の決定、1部と2部の入れ替え制度など、現在のJリーグでも導入されている仕組みは、日本サッカーリーグの時代には既に取り入れられています。

JSLは現在のJリーグとは異なり、アマチュアリズムが重視されました。リーグが創設してしばらくの間は、選手は本来の業務に影響がないように練習に参加し、試合に臨んでいました。しかし、次第に選手としての活動を優先させる企業や、プロ選手と同じように試合の結果に応じて賃金を定める企業が多くなり、アマチュアリズムが形骸化しました。

こうした中、1980年代後半からプロリーグ発足に向けた準備が始まり、1992年3月29日の試合を最後にリーグが廃止され、翌年からプロリーグが始まりました。