J3の試合の仕組みとは
Jリーグは2014年シーズンから、新たにJ3リーグが創設されて3部制が採用されていますが、その仕組みはどのようになっているのでしょうか。
J3の公式戦は、ホームアンドアウェー方式による2回総当たり戦が採用されています。各試合は前後半各45分で行なわれ、90分間で決着がつかない場合は引き分けとなります。Jリーグでは発足後しばらく経ってから勝点制が採用されましたが、J3では創設当初から勝点制となっており、シーズンの全節が終わった時点で最も勝点が多いチームが優勝となります。2位までに入ったチームはJ2リーグの下位2チームと入れ替わる形でJ2に昇格します。
実は2015年シーズンまでは3部リーグのみ、上部リーグとはレギュレーションで異なる点がありました。例えば、試合でエントリーできる選手の上限は、Jリーグの1部と2部では18人ですが、3部リーグのみ16人と少なくなっていました。その代わり、試合途中で交代可能な選手の人数は、1部と2部では3人までなのに対し、3部では5人までと増やされていました。また、現在では出場停止の基準となるイエローカードの提示回数は全ディビジョン共通で4回となっていますが、2015年シーズンまでは3部リーグのみのルールとなっており、J1とJ2では1回少なく3回で次試合出場停止となっていました。
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J2は世界一過酷
Jリーグの2部リーグにあたるJ2の仕組みは、全22チームによる2回戦、合計42試合となっており、原則、中2日から3日で週2試合のペースで戦い抜きます。そこへさらに、天皇杯の予選、本戦に、順位によっては、J2J3入れ替え戦や、J1昇格プレイオフが加わるという、ハードなスケジュールです。
また、ヨーロッパ各国のリーグにある、ウィンターブレイクのような前後半の間の休みが無いことに加えて、Jリーグで実施されている、ワールドカップ期間中とオリンピック期間中の中断や、代表チームの試合が行われる前後の、いわゆる代表ウィークの中断も無く、開幕から最終節までの長期間を一気に走り続けるという、世界一過酷なプロリーグです。
J2のリーグ戦の上位2チームは自動的にJ1へ昇格となり、3位から6位までのチームは、トーナメント形式によるJ1昇格プレーオフに回ります。
最下位である22位のチームは自動的にJ3へ降格し、21位のチームは、J3の2位のチームとのホームアンドアウェイの入れ替え戦が行われます。このような、過酷な戦いを通じて、下部リーグからのレベルの底上げが期待されています。
J1の試合の流れ
現在のJリーグは1シーズン制を採用していて、一年間を通して最も勝ち点が多いチームが優勝という方式を採用しています。
この1シーズン制は年間を通して行われるので、年間を通して安定した強さを誇るチームが優勝します。チームの実力、選手層、戦術など、すべてがバランスよく揃っているチームが優勝するのが1シーズン制です。
一方で、ファーストステージ、セカンドステージと2回に分けてリーグ戦を行う方式を2シーズン制といいます。この2シーズン制はJリーグでも試験的に採用されていたのですが、サポーターからの不満が多く、廃止になりました。
なぜサポーターから不満が出たかというと、2シーズン制という仕組みに問題があったのです。年間一位のチームが総合優勝できないということがありえることが最も大きな問題です。この2シーズン制だと、年間チャンピオン、ファーストステージチャンピオン、セカンドステージチャンピオンの3チームが最終的なチャンピオンを決める試合に臨みます。なので、年間王者でも、J1のチャンピオンをかけて試合をしなくてはいけないのです。
Jリーグの試合に出場する為に必要な加盟要件
クラブチームがJリーグの試合に出場するために必要な要件はただ一つ、クラブライセンスを取得してリーグに加盟することです。2012年からは、Jリーグに加盟申請を行い、厳しい審査を通過したクラブにライセンスが交付される仕組みになっています。
ライセンスの種類は、Jリーグの各ディビジョンに対応しています。例えば、最上部のJ1リーグに参加するためにはJ1ライセンスを取得する必要があり、仮にライセンスを持っていない場合はたとえJ2リーグで優勝したとしても昇格は認められず、次のシーズンもJ2でプレーすることになります。
ライセンス交付の可否を決めるための審査では大きく、組織、財務、法務、競技、施設の5つの分野について、Jリーグから任命された弁護士等の国家資格者によってチェックされます。審査項目にはA、B、Cの3つの等級があり、A等級の項目で一つでもクリアしていないものがあればライセンスは不交付となります。B等級の項目はライセンスの可否に影響をあたえませんが、クリアしていない項目がある状態が続くと無観客試合などの制裁が行われることがあります。
クラブライセンスの審査は毎年受けなければならず、資格を維持するには、ときには競技施設の改修や財務状況の改善などといった大きな改革が必要な場合があります。